
目次
第1章 「月3万円ビジネス」とは
第2章 「月3万円ビジネス」の実例
第3章 地方で仕事を創るセオリー
第4章 エネルギーとお金を使わなくても実現できる豊かさがある
長いこと(?)商工会の職員をやっていて痛感するのが「経営の経験が無い」ということです。
テキストでの勉強やワークショップ型のセミナーでいくら勉強して「経営に対する知識」はありますが、「経験」がありません。
商工会/商工会議所の経営指導員の皆さんの中にも同様な思いの人は少なくないのではないでしょうか?
多くの場合、先に原価と経費が決まってしまいます。原価+経費に利益を載せて価格が決まります。
(中略)
そうではなくて、先ず一番に価値を定めます。自分勝手に定めるのではなく、買う立場の人に確かめます。
次に、客が感じる価値よりも安い価格を定めます。その後で,原価+経費が価格よりもウント安くなるように、作り方と売り方に知恵の限りを尽くします。(P.22)
この考え方は、今まで教わることがなかったですね。
価格を決めるにあたっては、原価(経費)を睨みながら設定するものですがこれは完全に真逆です。
しかし、習慣価格のように「缶ジュースは120円」であると消費者が価値を決めていれば、そこからいかに原価(経費)を下げていくかと考えるのと同じです。
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本書では、目次の「第2章」にあるように「月3万円を生み出すビジネス」の実例が書かれています。
今の中小企業の経営者に対する支援のヒントに直接は結びつかないとは思いますが、その考え方(発想方法)は参考になると思います。
実は、地方で仕事を創ろうとしてうまく行かない原因の最大のものが、この「故郷にこだわること」です。
(中略)
故郷にこだわる本当の理由は、実は依存心かもしれない。
住む家は有るし、親戚・知人に囲まれているし、土地のことは何でも知っているし…。しかし、もう一度、過度期であることを思い起こしていただきたい。つまり状況は多用に変化して行く。だから変化を促す人に価値が生まれて、変化を拒むことは追い込まれる。(P.174)
確かに何も知らない土地で起業するよりかは、自分が勝手知ったる「地元」にこだわるのはしょうがないかもしれません。
しかし、そこに自分がやろうとすることに対する需要があるか?というと別の話になります。
創業の相談を受ける時も「なぜこの地を選んだのか?」というのは、しっかり確認する必要があるなと改めて感じました。