2013年01月31日

[142]これからのビジネスモデルについて考えている経営指導員向け | 小商いのすすめ−平川克美

小商いのすすめ



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目次:
第1章 経済に蚕食された社会
第2章 街角のフォークロア
第3章 ちいさいことの意味
第4章 「経済成長」から「縮小均衡」の時代へ――東日本大震災以後
第5章 小商いのすすめ


本書には「小商いのすすめ」というタイトルが付いていますが、実は「小商い」そのものに関してほとんど論じられていません。しかし、本書はまぎれもなく「小商い」についての考察なのです。(P.1)

いきなりこう書かれていて「ジャケ買い(正しくは「タイトル買い」になりますか)して失敗した!」
と思いましたが、読み進めていくほどに勉強になり、そして「小商い」の考え方がこれから必要であるという思いになります。
これから先のビジネスモデルを考える(変える)ことを検討している人には是非手にとってもらっていいと思います。

ただ、池田内閣当時は、何をやってもうまくいく状態だったものが、いまはたとえば国内の消費を増やそうと思って減税しても、それが市場に流れずに貯蓄に回ったり、あるいは増税して歳入を確保しようとすれば、消費がさらに冷え込んでデフレ傾向が進行したりといった具合に、何をやってもうまく回っていきません。
このことが意味していることは拡大均衡の条件がすでに崩れているということです。
(P.157)


中小企業診断士試験の経済学を勉強中の身としては、なるほどな話です。
需要と供給が均衡するところで市場価格が決まるわけですが、その市場が拡大しながらの均衡なのか、縮小しながらの均衡なのかの視点が大事ということです。

今は、どう見ても「縮小均衡」で、従来(ここで言う池田内閣(1960年代前半))とは違う状況です。
つまり、今までと同じようなことをやっていてはダメだということです。

拡大均衡の最終的な段落に入った西欧型先進国は、消費者の欲望をきめ細かく分断してゆくことで延命してきました。
需要が常に右肩上がりで上がり続けるためには、大勢でひとつ必要だった商品を、ひとり一個にする必要がありました。
さらに、ひとり一個だったものを、ひとりが複数の同じような商品を抱え込むところまで、消費者の欲望は細分化していったわけです。
(P.201)


日本の例だと家庭用ゲームがあてはまるかなと。
今まではリビングにあるテレビにつなぐゲーム(例:ファミコン)から現在は携帯型ゲーム(例:NINTENDO DS)そして、スマートフォンなどでもゲームができます。

それにしたって、今までは親のお下がりの携帯ゲーム機でよかったのが、バージョンアップしたものが出ればそれを欲しがり、お下がりのゲームはモトサヤに戻ってきます(笑

しかし、このビジネスモデルもそろそろ終わりに近づいてきています。

小商いとは、自分が売りたい商品を、売りたい人に届けたいという送り手と受け手を直接的につないでいけるビジネスという名の交通であり、この直接性とは無縁の株主や、巨大な流通システムの影響を最小化できるやり方です。(P.212)

最後にこれから「小商い」な時代になることを解説しています。
最近のマーケティングの1つに「何を買うかではなく、誰から買うか」というような「人と人のつながり」を重点においた考え方があります。

自分が売りたいものはこれで、なぜそれを売りたいのか?そして、それを買ってほしい人は誰なのか。
単純な顧客の「絞り込み」ではない、「小商い」な考え方がこれからのビジネスのヒントになりそうです。



posted by @ka_shidoin(ケィエー指導員) at 06:30| Comment(0) | 本 | マーケティング/販売促進 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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